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名古屋ウィメンズマラソン2020 出場選手およびレース展望予想

東京オリンピック女子マラソンの残り一つの代表枠が令和2年3月8日(日)に行われる名古屋ウィメンズマラソンの結果次第で決定します。出場選手が2月13日に発表されました。いち早くレース展望を予想したいと思います。

東京オリンピック出場条件

最初にオリンピックマラソンの出場条件を整理しておきたいと思います。

マラソンの代表枠は3名。その内、昨年9月に行われたMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の結果、1位、2位となった前田穂南選手(天満屋)鈴木亜由子選手(日本郵政グループ)の出場は決まっています。そのため、代表枠は残り1名となります。

その1名を決める大会は、埼玉国際マラソン、大阪国際女子マラソン、名古屋ウィメンズマラソンの3大会で、2時間22分22秒を切った選手の内、最もタイムがよかった選手になります。2時間22分22秒を切る選手がいなかった場合は、MGCで3位の選手(小原怜選手)が代表となります。

今まで、埼玉国際マラソンと大阪国際女子マラソンは終了しており、大阪国際女子マラソンで、松田瑞生選手(ダイハツ)が2時間21分47秒のタイムで優勝し、2時間22分22秒を切っていることから、現時点では松田瑞生選手が代表1枠の権利を得ました。そのため、この時点でMGC3位の小原選手は3番目の代表から外れたことになります。

つまり、今回の名古屋ウィメンズマラソンが最後の大会であることから、この大会で2時間21分47秒を切った選手の中で1番タイムの良い選手、もしくは切る選手がいない場合は、松田瑞生選手が残り1名の代表となります。

有力選手

まずは有力選手を簡単なプロフィールの紹介をします(順不同)。

安藤 友香(あんどう ゆか)
所属:ワコール
身長:160㎝
ベストタイム:2時間21分36秒(名古屋ウィメンズマラソン 2017/3)
略歴:愛知県の駅伝の名門豊川高校で活躍後、実業団に。2017年3月に行われた名古屋ウィメンズマラソンで初マラソン日本最高タイム2時間21分36秒で優勝し、同年世界陸上に女子マラソン代表として出場。
MGC成績:8位
※MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)2019年9月15日開催。

岩出 玲亜(いわで れいあ)
所属:アンダーアーマー
身長:155㎝
ベストタイム:2時間23分52秒(名古屋ウィメンズマラソン 2019/3)
略歴:愛知県豊川高校出身。高校駅伝等で活躍後、実業団チームへ。2014年11月に行われた横浜国際女子マラソンにてマラソン10代 日本最高記録を出した。
MGC成績:9位

前田 彩里(まえだ さいり)
所属:ダイハツ
身長:160㎝
ベストタイム:2時間22分48秒
略歴:熊本信愛女学院高校時代にアジアクロスカントリー大会に日本代表として出場。駅伝の名門仏教大学に進学し、全日本大学女子駅伝対抗大会に出場するなど活躍。2015年3月に行われた名古屋ウィメンズマラソンで2時間22分48秒の日本歴代8位の好タイムを出し、同年8月の世界陸上北京大会に代表として出場。
MGC成績:未出場

福士加代子(ふくし かよこ)
所属:ワコール
身長:160㎝
ベストタイム:2時間22分17秒
略歴:アテネ、北京、ロンドン、リオデジャネイロと4大会連続でオリンピックに出場(マラソンはリオデジャネイロのみ)。そのほか世界陸上、アジア大会など多数の国際大会に日本代表として出場を果たす文字通り日本女子長距離界のレジェンドです。
MGC成績:7位

一山 麻緒(いちやま まお)
所属:ワコール
身長:158㎝
ベストタイム:2時間24分33秒
略歴:高校ではインターハイに出場した経歴はあるものの、全国レベルでの実績は残していない。ワコール入社後、急成長し、2019年の東京マラソンで2時間24分33秒の初マラソン日本歴代9位の好タイムで日本人トップの7位入賞。
MGC成績:6位

野上 恵子(のがみ けいこ)
所属:十八銀行
身長:160㎝
ベストタイム:2時間26分33秒
略歴:兵庫県の駅伝名門校「須磨学園高校」出身。2018年の名古屋ウィメンズマラソンで2時間26分33秒で日本人3位に入り、同年のジャカルタアジア大会に日本代表に選出された。
MGC成績:5位

最近のレース結果

前述6選手の最近(約1年間)の主なレース結果(MGC以外)をまとめてみました。

東京マラソン(2019年3月3日)
・一山 麻緒(7位) 2時間24分33秒
・野上 恵子(20位)2時間38分23秒

名古屋ウィメンズマラソン(2019年3月10日)
・岩出 玲亜(5位) 2時間23分52秒
・福士加代子(8位) 2時間24分09秒
・前田 彩里(10位)2時間25分25秒

ロンドンマラソン大会(2019年4月28日)
・安藤 友香(13位)2時間26分47秒
・一山 麻緒(15位)2時間27分27秒

仙台国際ハーフマラソン(2019年5月11日)
・野上 恵子(1位) 1時間9分27秒

函館マラソン大会(2019年7月7日)※ハーフマラソン
・一山 麻緒(1位) 1時間8分49秒(日本歴代8位)
・安藤 友香(2位) 1時間9分47秒

山陽女子ロードレース大会(2019年12月15日)※ハーフマラソン
・野上 恵子(15位) 1時間11分55秒

奥球磨ロードレース大会(2020年1月19日)※ハーフマラソン
・一山 麻緒(1位) 1時間10分25秒
・安藤 友香(2位) 1時間11分09秒

フルマラソンおよびハーフマラソンの結果ですが、マラソン選手は年間何回もフルマラソン大会に出場する訳ではないので、十分なデータではありませんが、最近行われたハーフマラソンの結果を見る限り、一山、安藤のワコール勢の調子が良さそうに思えます。

レース展望(予想)

それでは、本題の予想されるレース展望を予想したいと思います。
※出場選手発表前なので、希望も含んだ予想ですのでご了承ください。

高速レース

大阪国際女子マラソンで松田瑞生選手が出した2時間21分47秒を切ることが代表になるための必須条件です。そのため、設定タイムは2時間21分00秒〜30秒の記録が出るようなタイムあるいはもう少し早いタイムでペースメーカーはラップを刻むと思われます。

代表枠を目指す選手のほとんどはペースメーカーについていくことがほぼ確実です。そのため、レース序盤からハイペースになることは間違いないと考えて良いと思います。いわゆる高速レースです。

勝負に徹する大会では、自分のペースをキープし、後方からレースをメイクし、先頭の方から遅れてくる選手を拾っていくというプランもありますが、今回はタイム重視となるので、このプランはリスクが高くなると考えられるため、基本的に代表を狙う選手は先頭集団にいると考えて良いと思います。

MGC出場選手中心

基本的にはMGCに出場した選手中心のレース展開になると思います。代表権を獲得している前田穂南選手、鈴木亜由子選手、大阪国際女子マラソンを完走した小原怜選手、上原美幸以外のMGC出場選手が出場します。

大阪国際女子マラソンに出場した福士加代子選手以外は、この名古屋ウィメンズマラソンに照準を合わせて練習しているはずです。したがって、実力のあるMGC出場選手が先頭集団を形成する展開が想定されます。

注目したいのは、福士選手をはじめとするワコール所属の選手です。福士選手の他に一山選手安藤選手の出場が期待され、二人とも年明けのハーフマラソンで良い成績を残していて、調子は良さそうです。福士選手は大阪国際女子マラソンを本調子でないながら出場しましたが、この名古屋を見据え、早めに途中棄権をしています。東京オリンピック出場への情熱・意気込みの強さを感じます。期待できる選手の一人です。

ワコール所属選手以外の岩出選手前田(彩)選手野上選手も強い選手ですので、当然、先頭集団を形成していくと思います。野上選手はMGC出場選手中、最もタイムが遅いですが、MGCでは松田瑞生選手についで5位に入っていることから、暑さには比較的強い選手と考えられます。そのため気温が高いコンディションとなれば力を発揮するかもしれません。

名古屋ウィメンズマラソンとの相性

今までのマラソン中継において、解説者の方がコースとの相性を言っていることを耳にします。そのコースとの相性という点で考えると、出場予想している選手中、安藤選手野上選手前田(彩)選手はこの名古屋ウィメンズマラソンで好タイムを出し、MGCの出場権を得ています。

相性が良いということはコースの特徴を熟知し、風向きや高低差などに上手に対応していると考えられます。なので、期待できる選手と言って良いでしょう。

その他の選手は?

MGC出場選手中心に書いてきましたが、その他にも東京オリンピックに出場したいと思っている選手はたくさんいると思います。スポーツ選手としては当然のことです。当日は、MGCの出場選手以外にも期待したいところです。

その中でも期待したいのが、今回がマラソン初挑戦となる佐藤沙也加選手(積水化学)です。佐藤選手は初マラソンですが、ここ最近の成長ぶりが著しく、昨年9月に行われた実業団対抗陸上競技大会の10000mで日本人トップの成績を納めています。安藤友香選手がマークした初マラソンの日本記録を超えるタイムを出せば、松田瑞生選手のタイムを超えますので、代表入りの可能性も出てきます。

その他、招待選手の清田真央選手(スズキ浜松AC)も期待できる選手です。MGCこそ出ていませんが、ベストタイムは2時間23分47秒で、清田選手もこのタイムを2017年の名古屋ウィメンズマラソンで出していますので、相性も良いと言えます。

今回、関根花観選手(日本郵政グループ)と上原美幸選手(第一生命グループ)がエントリーしなかったことが残念です。関根選手はMGC資格を得ていながら、疲労骨折のため出場できませんでしたが、今回も回復が間に合わなかったということでしょうか。上原選手もMGC途中棄権だったので、リベンジしたいところだったのでしょうが、コンディションが悪いのでしょうか。

果たして、誰が代表の最後の1枠を勝ち取るでしょうか。楽しみにしたいと思います。
ちなみに今回のレースの私の推しは一山麻緒選手安藤友香選手です。

大会情報

最後に大会情報をまとめておきます。

大会名:名古屋ウィメンズマラソン2020
主催:日本陸上競技連盟、中日新聞社
日程:2020年3月8日(日) 9:10スタート
放送:フジテレビ系列
コース:ナゴヤドーム スタート・ゴール

出典:名古屋ウィメンズマラソン2020公式HP

最後までお読みいただきありがとうございました。マラソン情報は今後も継続して投稿していきますのでよろしくお願いいたします。

女子マラソン日本代表選手紹介はこちら⇒

男子マラソン選考レース展望はこちら⇒東京マラソン2020招待選手とレース見所(展望)