書籍紹介

自分の気持ちを言葉にできるようになるための本『言葉にできる』

こんにちは。タケルです。今回は、自分の気持ちを言葉にすることはとても難しい。そんな我々に言葉を鍛える方法を伝授する1冊。コピーライティングのプロ、株式会社電通の梅田悟司氏による「言葉にできる」は武器になるをご紹介します。

内なる言葉

本書では、我々が通常の会話(コミュニケーション)で発している言葉のことを「外に向かう言葉」と呼んでいます。その「外に向かう言葉」というのは、人が内面に持つ意見を変換して、言葉として発しているという考えです。

それは、内面の意見を表現したものであることから、その人の人格を表現しているともいえ、その伝わり方により、評価につながる。つまり、「人間は、相手の言葉に宿る重さや軽さ、深さや浅さを通じて、その人の人間性そのものを無意識のうちに評価している」と述べています。

そのように考えると、自分が発する言葉の重要性を考えてしまい、どう発言すべきかと戸惑う気持ちが出てきますね。

そのため、著者は「内なる言葉」に向き合うことが重要であると説いていおり、「内なる言葉」に向き合い、自分の内面に意識を向けなんとなくという抽象的な思考から脱却する必要があると言っています。

そして、抽象的な思考から脱却するためには向き合うことを習慣化することが重要であり、「どんな瞬間に、どんな内なる言葉が浮かぶかを意識する」と良い。このようにして、「『内なる言葉』に幅と奥行きを持たせることが、よく考えることの正体である」と著者は述べています。

「言葉が胸に響く」とよく耳にしますが、「言葉が響くことで、人が自然と動く」とし、さらに著者の考えは発展し、「人は動かすことはできない」、「人が動きたくなる」ようにしたり、「自ら、進んで動いてしまう」空気をつくり出すことが広告作りである。と述べています。

これについてもう少し踏み込むと、志を共有し、自分と相手が同じ気持ちになり、相手が自分ゴト化した時に人は動くということとしています。

思考サイクル

頭の中にある考えをうまく説明できないなどと感じている場合、内なる言葉が重なり合うなどにより、漠然と考えてしまっている。過去の記憶を思い出そうとしている。つまり、思考が前に進まず、人は考えているようで、思い出している。と述べられています。

そのような状態を解決するために著者がおこなっている方法が、「全身思考法」として紹介されています。この思考サイクルを繰り返すことで、内なる言葉の語彙力が増えるとのことです。その思考サイクルとは・・・。

思考サイクル

思考を漠然としたものでなく、内なる言葉と捉える。
内なる言葉を、俯瞰した目線で観察する。
そして、考えを進めることに集中し、内なる言葉の解像度をあげる。

については、頭の中にある内なる言葉を書き出し(アウトプット)た後、同じ仲間をグループ化し、思考のクセや考えがちな方向を把握する。この目的は、考えを頭の外に出すことで、考える余地を生み出すことにあります。

については、①で書き出した思考の断片を材料として、考えをさらに拡張させる。この目的は考えたりない幅と深さに気づくことであり、そうなれば、思考を進めることができるようにすることです。

については、普段の自分では考えないようなことまで、化学反応を起こすことです。つまり、あえて逆を考える、などの手法がいくつかあります。

本書では上記3つのステップについて、細分化し、7つの手順で具体的に行うことがまとめられています。

戦略

上記、思考サイクルを行い、身に着けることで、内なる言葉の語彙力が増え、考えを前に進めることができるようになったあとは、どのように外に向かう言葉にするかということになります。本書ではコピーライターである著者が行っている方法を紹介しています。

日本語の型

使えるは中学校までに習っているということで、難しいものはなく、以下の5つです。

①たとえる(比喩・擬人)
これは、わかりやすい言葉で、イメージを共有することです。自分の得意分野の話にたとえれば、自分の言葉になります。

②繰り返す(反復)
これは、大事なことだから、繰り返すというものです。すると文章にリズムが生まれ、心に響きやすくなります。

③ギャップをつくる(対句)
「負けるが勝ち」のように対句を使うことで、ギャップを生み出し、言葉を強化する技法です。

④言い切る(断定)
これについては、誰もが知る代表的な言葉があります。「我が巨人軍は、永遠に不滅です」。これを見ればわかるように、断定には明確な未来を打ち出す効果があります。

⑤感じる言葉を使う(呼びかけ、誇張・擬態)
「少年よ、大志を抱け」のように感じる言葉が聞く耳を持たせると言っています。

心構え

前述したを使った上で、さらに一歩前へ進めるための心構えです。

①たった一人に伝わればいい
みんなに伝えようとすると、誰にも伝わらないため、明確なターゲッティングをし、一人に伝わるようにするということです。こうすることで、結果的にはみんなに伝わります。

②常套句を排除する
常套句を使うことで自分らしさがなくなってしまうということです。

③一文字でも減らす
書き切ったあと、修正を加え、さらに削ることで、言いたいことを際立たせるテクニックです。

④きちんと書いて口にする
言葉を読んでいる人は頭の中で音読しているので、書いたことを口に出し、リズムの確認と、違和感がないことを確認することです。

⑤動詞にこだわる
文章に躍動感を持たせるために動詞を使うということです。

⑥新しい文脈をつくる
言葉の意味は時代によって変わるため、意味を発明するという感覚で文脈をつくることです。

⑦似て非なる言葉を区別する
難しい感じがしますが、意味の解像度をあげることで、似ている言葉の意味の違いを明確にすることです。例えば「知識と知恵」のような言葉の違いをはっきりさせることです。

まとめ

本書はコピーライターである著者の目線で書かれており、人の心に響く言葉を常に考えているプロフェッショナルならではの理論であり実践法であると感じました。語彙力というのは単に、知っている言葉の数ではなく、適切な言葉を適切な場面で効果的に使うということが全て揃って語彙力であるということが認識できる本です。そして、著者の使っているテクニックが惜しみなく紹介されており、単なる理論書ではなく、実用書となっています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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写真引用元⇒https://www.canva.com/

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