Web3.0や仮想通貨、NFT、メタバースとの関係が気になってる方も多いと思います。
Web3.0やWeb2.0、あるいはWeb1.0を理解するにはインターネットの進化の過程を理解する必要があります。
本記事は、「インターネットのコミュニケーションの進化の過程」という視点でこのWeb3.0を解説します。
目次
インターネットはWeb2.0からWeb3.0へ突入
2023年現在、インターネットは、2000年代中ごろから始まったWeb2.0中心の世界です。
Web1.0は、現在のインターネット通信方式の主流となる「HTTP方式」が開発され使われ始めた1990年代前半からを指します。
Web3.0は、ブロックチェーン技術の開発の後、HTTPに代わる革命的インターネット通信技術「IPFS方式」がスタートした2020年頃から、本格的に始まったと考えられます。
Web3.0の中心となるインターネット技術は、「ブロックチェーン」、「IPFS」、「ゼロ知識証明」です。
これら用語の説明は次の機会に行いたいと思います。
これらの基盤となる技術の上に成り立つ暗号資産(仮想通貨)やNFTにメタバースを加えたインターネット社会「Web3.0」が世界経済の中心となる日もそう遠くはありません。
検索エンジン主導型Web1.0
Web1.0は、ウェブサイトの検索閲覧が中心の「検索エンジン主導のインターネット」を指します。
つまり、GoogleやGoogleやYahoo!などの検索サイトを利用して、ウェブサイトを閲覧することが中心の時代です。
利用者ができることは、Eメールでのテキストメール(文字だけ)の送受信とeコマース(EC)と呼ばれるインターネットショッピングサイトでの購買活動などです。
ウェブサイトを作るためには専門的知識が必要で、一般利用者が簡単に、作ったり、書き込みしたりできませんでした。
そういう意味で検索によってデータ提供を受けるだけの「一方向型のインターネット」であったとも言えます。
使われるデバイスは、パソコン主流の時代です。
プラットフォーマー主導型Web2.0
2000年代中頃、Facebookをはじめとするソーシャルメディア(SNS)が次々と登場し、プラットフォームを介して行われる「双方向での情報の受発信」の利便性が格段に向上しました。
これがWeb2.0です。
そして、現在、LINE、Facebook、Instagram、Youtube、TikTokなどのソーシャルメディアは、我々の生活において大切なコミュニケーションツールとして、すっかり浸透しています。
そのため、「プラットフォーマー主導型インターネット」と言い、私たちのインターネットコミュニケーションはプラットフォームに依存していることが事実としてあります。
この時、見逃してはならない点が、このプラットフォーマーと呼ばれる企業は、個人情報を大量に収集することで、急速にビジネスを発展させ、巨大IT企業へと成長したということです。
トークン経済型Web3.0
ブロックチェーン技術の登場により、プラットフォーマーに依存せず、クラウド上で双方向の情報の受発信ができるようになったインターネットの世界がWeb3.0です。
“ブロックチェーン”と呼ばれるデータの取引履歴を管理する台帳(手法)です。
”ブロックチェーン”を使用することで、プラットフォーマーに依存せずデータの取引履歴を記録し管理することができます。
データの塊(ブロック)をチェーンのようにつないで、取引履歴を管理するため、このように呼ばれます。
暗号資産などのトークンが使用されることからWeb3.0は「トークン経済型インターネット」と言うことができます。
中央集権型から自律分散型へ
Web1.0は、「検索エンジン主導型」であり、「一方向型のインターネット」。
Web2.0は、「プラットフォーマー主導型」であり、「双方向型のインターネット」。
Web3.0は、「トークン経済型」であり、「プラットフォームに依存しない双方向型のインターネット」。
であることは、これまでに述べた通りですが、
このようにインターネットは、一方向から双方向へ、そしてプラットフォームに依存しない自律分散型へと進化を遂げています。
現在、「GAFAM」に代表される巨大IT企業(プラットフォーマー)が、Web2.0の時代を築き上げ、我々、利用者は、そのプラットフォームを介して、世界中のインターネット利用者と繋がることができています。
これは同時に、そのような企業に個人のデータが集中していることを意味します。
そして、中央集権的な力を持つ巨大企業の力をますます強固なものにしているということになります。
そのため、世界中のインターネット利用者が「トークン」を使って、「共創」「交換」「保有」ができる(これを「自律分散型」と呼ぶ)時代へと変貌を遂げていくことがWeb3.0に期待されています。
このような背景から、個人の権利を取り戻そうとする動きこそがWeb3.0の本質と言えるのではないでしょうか?
Web3.0の課題
Web3.0は、新しいインターネットの概念であり、技術です。そのため、政府の規制や法的整備が追い付いていません。
特に暗号資産を用いたトークン経済であることから、心無い悪質な利用者による詐欺的行為があるのも事実です。
自律分散型のインターネットと呼ばれるからには、今まで以上に個人の責任が大きいインターネットの世界です。個人で正しい知識を持ち、判断力を身に着けていく必要もあります。
本ブログでは、引き続き、Web3.0に関係する暗号資産やメタバースなどの知識を中心に初心者向けにわかりやすい解説を心がけていきたいと思いますので、皆様のお役に立つことがを願っています。